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リスボンに誘われて

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アマゾンビデオにサスペンスで登録されていたので鑑賞。
サスペンスではなくヒューマンものだし、主人公が老人なのでゾクゾクは期待できなかったけど・・・

原題「Night Train to Lisbon」
なんでタイトル変えちゃうかなぁ。原題の方がいい。

リスボンは行った事があり、坂道多く入り組んで、おもちゃ箱のようにかわいい街並みだけど犬の糞だらけで危険でもある。
エスカルゴやイワシの七輪焼きなど質素にみえて中年のおばさんはみなふくよかという理解し難いところがあった。まぁ風情は半端ない。

偶然手に入れた本のとりこになったスイスの高校教師が、著者に会うためリスボンへ旅立ち、著者の家族や友人を訪ね回り彼の人生に触れるにつれ、自らの人生を見つめ直していく。ポルトガルにおける反体制活動に翻弄された著者と自分の平凡さ、退屈さを比較し嘆く。

誰もが人生を後悔し、もっと激しく、情熱的に生きればよかったとおもうのだろうか。
今の若者も戦争時代の軍人精神に見習えと言われる事も多いけど、案外、崇高な理想や憧れは遠くにあるものではなく、ごく身近にあるのだという事に気づかせてくれる。
ポルトガルにおける反体制活動時代の若者の活劇よりも現代に生きる初老の高校教師の時間の方が楽しく鑑賞できた。

そして、こんな暖かな老人映画をなぜ取り上げたかといえばラストシーンが秀逸だからだ。
運命のいたずらに翻弄され、手ぶらでリスボンにやってきた主人公、いつまでもここにはいられない、元の生活に戻るべく最後の別れのシーン。

「行かなくてはならないの?ただ、ずっとここにいるだけでいいのに」
「えっ?」

これだけである。抱擁もキスシーンももちろんなく(その後あるのかもしれないが)これで幕を閉じる。

素晴らしいラストだとおもったよ。

退屈な自分や日常に戻る必然性は何もないのだ。
そして大事な人は過去の想い出や偶像化された人でなく、いつも身近にいてくれた人なのだ。

本当の人生もそういうもんかもね。
これは、枯れた大人でしか味わえないタイプの小品だ。

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